外構工事の予算相場を徹底解説!オープン・クローズド・セミクローズド別の費用と特徴

こんにちは、株式会社ノエルの三輪です。今回は、多くのお客様からご質問いただく「外構工事の予算相場」について、YouTube動画で詳しく解説した内容をご紹介します。特にオープン外構、クローズド外構、セミクローズド外構の違いと、それぞれにかかる費用の目安について詳しくお伝えします。
本動画はこちらよりご覧いただけます:YouTubeリンク
新築やリフォームを検討されている方にとって、外構工事の予算計画は非常に重要です。しかし、「どのくらいの予算を見込めばいいのか」「どんな外構スタイルが自分の家に合うのか」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。この記事では、動画の内容を基に、外構工事の基本知識から予算の組み方まで、分かりやすく解説していきます。
目次
外構工事とは?基本的な知識と重要性
外構工事とは、住宅の外回りの環境を整備する工事のことです。具体的には、アプローチ(玄関までの道)、カーポート、フェンス、門扉、ウッドデッキ、植栽、照明などが含まれます。外構は住宅の「顔」となる部分であり、見た目の印象だけでなく、生活の利便性や安全性、プライバシーの確保にも大きく関わってきます。
外構工事の重要性は以下の点にあります:
- 住宅の第一印象を決定づける
- 防犯性・安全性の向上
- プライバシーの確保
- 生活の利便性向上
- 資産価値の維持・向上
特に新築住宅では、建物本体の予算に気を取られがちで、外構にかける予算を十分に確保できていないケースが少なくありません。しかし、外構は住宅の印象を大きく左右するため、計画的な予算配分が重要です。
外構工事の3つのタイプとその特徴
外構工事は大きく分けて3つのタイプがあります。それぞれの特徴と向いている家族構成や生活スタイルについて解説します。
オープン外構の特徴と予算相場
オープン外構とは、敷地と道路の境界に塀やフェンスなどの仕切りをあまり設けず、開放的な印象を与える外構スタイルです。
オープン外構の主な特徴:
- 開放的で広々とした印象を与える
- 前庭や植栽が道行く人からも見える
- 近隣とのコミュニケーションが取りやすい
- メンテナンスがしやすい
- 工事費用が比較的抑えられる
オープン外構の予算相場:
オープン外構の予算相場は、一般的に100万円〜200万円程度です。基本的な要素(アプローチ、駐車スペース、植栽など)を含めた場合の目安となります。もちろん、使用する素材や設備によって価格は変動します。例えば、天然石を使ったアプローチや高級感のある照明設備を取り入れると、予算は上がる傾向にあります。
オープン外構に向いている家族構成・生活スタイル:
- 小さなお子さんがいる家庭(遊び場としての前庭活用)
- ご近所付き合いを大切にしたい方
- 開放的な雰囲気を好む方
- メンテナンスの手間を減らしたい方
- 予算を抑えたい方
クローズド外構の特徴と予算相場
クローズド外構とは、敷地の周囲を塀やフェンスなどで囲み、プライバシーや防犯性を高めた外構スタイルです。
クローズド外構の主な特徴:
- プライバシーが確保できる
- 防犯性が高い
- 道路からの視線や騒音を遮断できる
- 敷地内での活動の自由度が高い
- 独立した空間としての庭を楽しめる
クローズド外構の予算相場:
クローズド外構の予算相場は、一般的に300万円〜500万円程度です。塀やフェンス、門扉などの設置費用がかかるため、オープン外構に比べて予算は高くなります。特に、高さのある塀や高級素材を使用したフェンス、電動門扉などを取り入れると、さらに費用は上がります。また、敷地の広さや形状によっても価格は変動します。
クローズド外構に向いている家族構成・生活スタイル:
- プライバシーを重視する方
- 防犯対策を重視する方
- 道路からの騒音や排気ガスが気になる方
- ペットを飼っている家庭
- 庭でのバーベキューなど、プライベートな屋外活動を楽しみたい方
セミクローズド外構の特徴と予算相場
セミクローズド外構は、オープン外構とクローズド外構の中間的な外構スタイルです。部分的に塀やフェンスを設置し、バランスの取れたデザインを実現します。
セミクローズド外構の主な特徴:
- 適度なプライバシーと開放感のバランスが取れている
- 必要な部分だけを囲うことで効率的な空間利用が可能
- 玄関周りは開放的に、リビング側は閉鎖的にするなどメリハリをつけられる
- 予算と機能性のバランスが取りやすい
- デザイン性の高い外構を実現しやすい
セミクローズド外構の予算相場:
セミクローズド外構の予算相場は、一般的に200万円〜400万円程度です。オープン外構とクローズド外構の中間的な価格帯となりますが、どの部分にプライバシーを重視した設計を行うかによって価格は変動します。例えば、リビング側だけ目隠しフェンスを設置し、玄関側は開放的にするといった工夫も可能です。
セミクローズド外構に向いている家族構成・生活スタイル:
- プライバシーと開放感の両方を大切にしたい方
- 予算を効率的に使いたい方
- 部分的に目隠しが必要な家庭(例:リビング前のみプライバシーを確保したいなど)
- 将来的な拡張性を考えている方
- デザイン性と機能性のバランスを重視する方
外構工事の予算計画と費用配分のポイント
外構工事の予算を効果的に計画するためのポイントを解説します。限られた予算の中で、優先順位をつけて計画することが重要です。
住宅本体と外構の予算バランス
一般的に、住宅の総予算に対する外構工事の割合は5〜10%程度が目安とされています。例えば、3,000万円の住宅であれば、外構には150万円〜300万円程度の予算を見込むことが理想的です。
しかし、実際には住宅本体の予算オーバーにより、外構の予算が削られてしまうケースが少なくありません。これにより、後々「外構をもっとしっかりやっておけば良かった」と後悔するケースも多いです。
住宅と外構は一体のものとして計画することが重要です。最初から総予算の中に外構費用をしっかりと組み込んでおくことをおすすめします。
優先すべき外構要素と後回しにできる要素
限られた予算の中で外構工事を行う場合、優先順位をつけることが重要です。
優先すべき要素:
- アプローチ(玄関までの通路)
- 駐車スペース
- 基本的な排水設備
- 門扉や塀(防犯上必要な場合)
- 最低限の照明設備
後から追加・変更可能な要素:
- ウッドデッキやテラス
- ガーデニングスペース
- 装飾的な照明
- 高級素材へのグレードアップ
- 追加の植栽
基本的な生活動線と安全性に関わる部分を優先し、装飾的な要素は段階的に追加していく計画が賢明です。
予算オーバーを防ぐためのチェックポイント
外構工事で予算オーバーを防ぐためのチェックポイントをいくつかご紹介します。
- 複数の業者から見積もりを取る: 同じ条件で複数の業者から見積もりを取ることで、適正価格を把握できます。
- 優先順位を明確にする: 必要な要素と希望する要素を分けて考え、予算内で収まるよう調整します。
- 材料のグレードを検討する: 高級素材を使用すると見栄えは良くなりますが、予算も大きく変わります。代替素材の検討も重要です。
- DIY可能な部分を検討する: 植栽や簡単な装飾など、自分でできる部分は業者に依頼せず、DIYで行うことも一つの方法です。
- 段階的な施工を検討する: すべてを一度に行うのではなく、優先度の高いものから段階的に施工することで、予算管理がしやすくなります。
外構スタイル別の具体的な費用内訳
それぞれの外構スタイルにおける具体的な費用内訳について、詳しく見ていきましょう。
オープン外構の費用内訳例
オープン外構の場合、一般的な費用内訳は以下のようになります:
- アプローチ(玄関までの通路): 30万円〜50万円
- コンクリート仕上げ:比較的安価
- タイル仕上げ:中程度の価格
- 天然石仕上げ:高価
- 駐車スペース: 30万円〜60万円
- 砂利敷き:最も安価
- コンクリート打ち:中程度の価格
- インターロッキング:やや高価
- 植栽: 10万円〜30万円
- シンボルツリー:5万円〜15万円/本
- 低木・草花:数千円〜数万円
- 照明設備: 5万円〜20万円
- 基本的な玄関灯:数万円
- ガーデンライト:数千円〜数万円/個
- その他(排水設備など): 10万円〜20万円
オープン外構では、塀やフェンスなどの費用が抑えられる分、アプローチや駐車スペースに予算を回すことができます。また、前庭の植栽にこだわることで、開放的ながらも美しい外構を実現できます。
クローズド外構の費用内訳例
クローズド外構の場合、一般的な費用内訳は以下のようになります:
- 塀・フェンス: 100万円〜200万円
- ブロック塀:比較的安価だが、施工費用がかかる
- 目隠しフェンス:中程度の価格
- 石積み:高価
- 門扉: 20万円〜50万円
- シンプルな門扉:比較的安価
- デザイン性の高い門扉:中〜高価格
- 電動門扉:高価
- アプローチ: 30万円〜60万円
- 駐車スペース: 40万円〜80万円
- 植栽: 20万円〜50万円
- 照明設備: 10万円〜30万円
- その他(排水設備など): 20万円〜30万円
クローズド外構では、塀やフェンス、門扉などの費用が大きな割合を占めます。特に、敷地の広さや形状によっては、塀やフェンスの費用が予想以上にかかることがあるため、事前に詳細な見積もりを取ることが重要です。
セミクローズド外構の費用内訳例
セミクローズド外構の場合、一般的な費用内訳は以下のようになります:
- 部分的な塀・フェンス: 50万円〜100万円
- リビング側のみの目隠しフェンス
- 道路に面した部分のみの低い塀
- 門扉(必要に応じて): 15万円〜40万円
- アプローチ: 30万円〜60万円
- 駐車スペース: 40万円〜70万円
- 植栽: 20万円〜40万円
- 照明設備: 10万円〜25万円
- その他(排水設備など): 15万円〜25万円
セミクローズド外構では、必要な部分だけに塀やフェンスを設置することで、コストを抑えながらもプライバシーを確保できます。例えば、リビングに面した庭の部分だけ目隠しフェンスを設置し、玄関周りは開放的にするといった工夫が可能です。
外構工事の依頼先選びのポイント
外構工事の成功は、依頼先選びが大きく影響します。信頼できる業者を選ぶためのポイントを解説します。
ハウスメーカーに依頼するメリット・デメリット
メリット:
- 住宅と外構の一体的な設計が可能
- 窓口が一本化されるため、やり取りがスムーズ
- 住宅の保証と合わせた対応が期待できる
- 住宅の設計情報をそのまま活用できる
デメリット:
- 専門の外構業者に比べて選択肢が限られる場合がある
- 外構工事を下請けに出すケースが多く、コストが高くなることがある
- 外構に特化したデザイン力や技術力が不足している場合がある
- 住宅本体の工事が優先され、外構工事が後回しになることがある
専門の外構業者に依頼するメリット・デメリット
メリット:
- 外構専門のノウハウとデザイン力がある
- 多様な提案や選択肢が期待できる
- 直接施工するため、コストが抑えられる可能性がある
- 外構に特化した最新のトレンドや素材に詳しい
デメリット:
- ハウスメーカーとの連携が必要となり、調整が煩雑になる場合がある
- 住宅本体との一体感を出すための情報共有が必要
- 業者選びに時間と手間がかかる
- 保証内容がハウスメーカーと異なる場合がある
信頼できる外構業者の選び方
信頼できる外構業者を選ぶためのポイントは以下の通りです:
- 実績と評判を確認する: 過去の施工例や口コミ、評判を確認しましょう。可能であれば、実際に施工した現場を見学させてもらうのも良い方法です。
- 複数の見積もりを比較する: 同じ条件で複数の業者から見積もりを取り、内容と価格を比較しましょう。
- 提案力と対応力を見る: 要望をしっかりと聞いてくれるか、適切な提案をしてくれるか、質問に丁寧に答えてくれるかなど、コミュニケーション能力も重要です。
- アフターフォロー体制を確認する: 施工後のメンテナンスや保証内容について、事前に確認しておきましょう。
- 契約内容をしっかり確認する: 工事内容、費用、工期、保証内容などが明確に記載されているか確認しましょう。
外構工事の成功事例と失敗事例
実際の外構工事における成功事例と失敗事例から学ぶポイントを紹介します。
成功事例から学ぶポイント
事例1:ライフスタイルに合わせたセミクローズド外構
子育て世代のご家族が選んだセミクローズド外構の事例です。玄関周りは開放的にして近隣とのコミュニケーションを取りやすくする一方、リビングに面した庭側には目隠しフェンスを設置し、プライバシーを確保しました。また、子どもが安全に遊べるよう、庭の一部に芝生を敷き、遊び場として活用できるようにしています。
成功のポイント:
- 家族のライフスタイルに合わせた設計
- 必要な部分だけにフェンスを設置し、コストを抑制
- 将来的な変更も考慮した柔軟な設計
- 子どもの成長に合わせて庭の使い方を変えられる工夫
事例2:限られた予算内でのオープン外構
予算を抑えながらも、美しいオープン外構を実現した事例です。アプローチには比較的安価なコンクリート平板を使用しながらも、デザイン性を高めるために配置を工夫しました。また、シンボルツリーを1本だけ植えることで、予算内でも印象的な外観を実現しています。
成功のポイント:
- 限られた予算内で優先順位をつけた設計
- 将来的に追加できる要素を考慮
- メンテナンスのしやすさを重視
- ポイントとなる部分(シンボルツリーなど)にこだわり
失敗事例から学ぶ教訓
事例1:予算不足による中途半端な外構
住宅本体の予算オーバーにより、外構の予算が大幅に削減された事例です。結果として、基本的なアプローチと駐車スペースのみの整備となり、庭や植栽、照明などが後回しになりました。完成後も「殺風景で寂しい印象」となり、後から追加工事をすることになりましたが、一度に行うよりも総額で割高になってしまいました。
教訓:
- 住宅と外構の予算は初めから一体的に計画する
- 最低限必要な要素を明確にし、予算を確保する
- 段階的に施工する場合でも、全体計画を立てておく
事例2:ライフスタイルを考慮しないデザイン重視の外構
見た目の美しさだけを重視し、実用性を考慮しなかった外構の事例です。例えば、デザイン性の高い石畳のアプローチを採用したものの、雨の日に滑りやすく危険だったり、メンテナンスが困難だったりするケースがありました。また、プライバシーを考慮せずに開放的な設計にしたため、生活に支障が出るケースもありました。
教訓:
- デザインと実用性のバランスを考慮する
- 家族のライフスタイルに合った設計を心がける
- メンテナンス性も重要な検討要素
- 長期的な視点で考える(子どもの成長、将来の変化など)
まとめ:理想の外構を実現するための計画ステップ
最後に、理想の外構を実現するための計画ステップをまとめます。
外構計画の進め方
- ライフスタイルの整理: 家族構成や生活スタイル、趣味、将来の変化などを考慮し、どのような外構が理想かを整理します。
- 予算の設定: 住宅の総予算の5〜10%程度を外構に割り当てることを目安に、現実的な予算を設定します。
- 外構スタイルの決定: オープン、クローズド、セミクローズドのどのスタイルが自分たちに合っているかを検討します。
- 優先順位の決定: 必要な要素と希望する要素を分け、優先順位をつけます。
- 業者選び: 信頼できる外構業者を選び、相談・見積もりを依頼します。
- プラン・見積もりの比較検討: 複数の業者からプランと見積もりを取り、比較検討します。
- 契約・施工: 納得のいくプランと見積もりが決まったら、契約を結び施工に入ります。
- 完成・アフターフォロー: 完成後のメンテナンス方法を確認し、定期的なケアを行います。
長期的な視点での外構計画のポイント
外構は一度作ったら終わりではなく、時間とともに成長・変化していくものです。長期的な視点で計画するポイントをご紹介します。
- 植栽の成長を考慮する: 植えた時は小さくても、数年後には大きく成長する植物もあります。将来的なサイズを考慮した配置計画が重要です。
- 家族の成長に合わせた変化を想定する: 子どもの成長や家族構成の変化に合わせて、外構の使い方も変わります。将来的な変更も考慮した柔軟な設計が理想的です。
- メンテナンスのしやすさを考える: 美しい外構を維持するためには、定期的なメンテナンスが必要です。自分たちでどこまでメンテナンスできるかを考慮した計画が重要です。
- 段階的な施工も視野に入れる: 予算の都合で一度にすべてを完成させることが難しい場合は、段階的な施工も検討しましょう。その場合も、全体計画を立ててから始めることが重要です。
外構工事は、住まいの印象を大きく左右する重要な要素です。家族のライフスタイルや予算に合わせて、最適な外構スタイルと計画を選ぶことで、快適で美しい住環境を実現しましょう。
この記事が、皆さまの外構計画の参考になれば幸いです。具体的なご相談やお見積りについては、お気軽に当社までお問い合わせください。
また、YouTubeチャンネルでは外構工事に関する様々な情報を発信していますので、ぜひチャンネル登録もよろしくお願いします。



