2023.09.20
外構費用を抑えるコツとは?
家を建てる時の費用の10%は外構費用
新築時の外構費用は意外にかかるものです。
家については建築士さんと念入りに打ち合わせをして、自分のイメージや予算などを考えて、理想に近づけると思います。
でも、外構工事を考えていなくて、予算すら計画していないようですと、家自体はよくても、外回りは何の工事もできないことになり、大失敗してしまいます。
目安としては、家を建てる時の費用の10%を外構費用が占めていると言われていますので、家を建てる前から、外構費用も含めて、計画しておくことが大切です。
家本体に工事費用をかけて、外構費用はできる限り抑えたいと考えている方も多いと思います。
この記事では、外構費用を抑えるヒントを紹介していきます。
土地選びの段階で外構費用が変わる
外構費用は、家を建てる土地がどのような土地なのかにより大きく違ってきます。外構費用を抑えるなら土地選びの段階で、次の点を考慮するとよいでしょう。
土地の広さ
土地が広い場合は、家を建てられる面積が広くなりますが、外構工事にかかる費用も高くなります。
例えば、外構工事として最低限やるべきこととして、境界ラインに沿ってブロックを積むことがあげられますが、面積が広ければ、必要なブロック数が多くなります。フェンスを立てるにしても必要な本数が多くなります。
その意味で、外構費用を抑えたいならば、あまり広い土地は選ばないようにした方がよいということになります。
土地の高低差
土地に高低差があると、外構費用が高くなります。
例えば、土地が道路よりも高い場合は、土地の土が道路に崩れることを防止するために土留めをしなければなりません。
土地によっては、法律により擁壁が義務づけられていることもあります。1メートルを超える盛土、切土により2メートルを超える崖が生じた土地などは、盛土規制法(宅地造成及び特定盛土等規制法)により、擁壁工事が必要ですし、擁壁の高さが2メートルを超える場合は、建築基準法による建築確認が必要になります。
擁壁が劣化した時は土地の所有者が工事費用を負担して直さなければならないので、高低差のある土地は、初期費用がかかることはもちろん、将来も結構な費用がかかってくる可能性があります。
また、土地に高低差がある場合は、階段も必要になります。手すりや照明等も考えなければなりません。
こうしたことから、平坦な土地と比べると、どうしても、外構費用は高くなってしまいます。
水害対策として、かさ上げされた土地が必要というのでなければ、道路から見て高低差のないフラットな土地を選んだ方が外構費用は安くなります。
早めに要望をまとめて見積りしてもらう
土地に家を建てる時は、外構もセットで計画すべきです。
家が建っていないのに、外構のことは計画できないという方もいるかもしれませんが、今は、3Dパース等により実際に家が建ったイメージを確認することができます。
建物本体だけでなく外構も併せて確認することができるので、設計の段階で外構屋さんも交えて、3Dイメージを共有しておくとよいでしょう。
3Dイメージを確認しながら、カーポート、フェンス、門柱、門扉などのファサードエクステリアを検討しましょう。さらに、庭が広い場合は、ウッドデッキ、タイルテラス、人工芝、物置等が必要かどうかなどを検討するとよいでしょう。
道路に面した場所や隣地と近い場所に大きな窓があるような場合は、目隠しのフェンスが必要かもしれないといったようなことも検討しましょう。
外水栓や照明の場所などは、水道工事、電気工事とセットでやる必要があるので特に念入りに考える必要があります。
こうした要望をあらかじめ、外構屋さんに出しておけば、外構屋さんの方で見積りを出してくれると思います。
その見積りを参考にしながら、家本体の工事の費用と合わせて、予算が間に合うかどうか検討しましょう。
予算オーバーしている時はどうすべきか?
いろいろな要望をまとめて、外構屋さんに見積りを出すと、予算オーバーしてしまうこともあると思います。
そんな時は、次のようにして、外構費用を抑えるようにするとよいかもしれません。
新築時にやる必要のない外構工事は後回しにする
まず、外構工事は、新築時に必ずやるべき外構工事と、住んでみてから必要に応じて追加工事してもよいものがあります。
新築時に必ずやるべき外構工事は、境界ラインのブロック積み、土留め、擁壁工事などです。こうした工事は、優先して予算に入れる必要があります。
また、新築時のタイミングでやっておかないと後悔する工事もあります。水道工事を伴う外水栓の設置や電気工事が必要な照明付きの門柱、カーポート、インターフォンなどです。こうした工事も、優先的に予算に入れておくべきでしょう。
それ以外の必ずしも新築時にやる必要のない外構工事は後回しにすることもできます。
例えば、境界ラインのブロックの上にフェンスを建てる工事にしても、住んでみてから、フェンスが必要だと思ったら、後で工事することもできます。
また、庭は、ライフスタイルの変化に合わせて変えていくこともできます。
例えば、子どもが小さいうちは、庭で遊べるように何も置かない。子供が大きくなって庭で遊ばなくなったら、ウッドデッキを設置したり、鉢植えを置くなどのプランを考えるのもよいでしょう。
DIYでできることは自分でやることも検討する
DIYでやることで費用が抑えられることもあります。
例えば、庭に人工芝を敷くだけであれば、ネットショップやホームセンターに資材が売っていますから、自分で施工することもできます。雑草対策をして、地面をきれいに均すことができれば、それほど難しくありません。
グレードを落としてみる
新築時に設置したいエクステリアのグレードが高いために予算オーバーしている場合は、グレードを落としたり、他に価格が安めのエクステリアがないか探してみるとよいでしょう。
エクステリアが備えている機能のうち妥協できるものを落とすことで選択肢が広がると思います。
必要ないアイテムを削る
外構の要望を出した際はいろいろなアイテムを盛り込んでいるかもしれませんが、本当に必要なアイテムなのか再検討しましょう。
物置などは、家の中の収納があれは当面は必要ないかもしれません。フェンスにしても、お隣にフェンスが立っていればこちら側は必要ないかもしれません。
まとめ
外構工事は、新築時に完成型を目指す必要はありません。
最低限のことをやっておけば、必要性を感じたときに追加工事をすることもできます。
ライフスタイルに合わせて、変えられることもエクステリアの楽しみでもあります。
外構費用を抑えたいと考えている方は参考にしてください。